2018年11月下旬の日曜日、「民藝 MINGEI-Another Kind of Art展」(以下、民藝展)に行ってきました。
場所は赤坂・東京ミッドタウンのミッドタウン・ガーデンにある21_21DESIGN SIGHT。
コンクリートとガラス、ダイナミックなデザインの建物に惚れ惚れ。
21_21DESIGN SIGHT では、「日常」をテーマにした展覧会を中心に、デザインの観点から世界の見え方をガラリと変えてくれるような展示をしています。
過去の展示会も興味深いものばかりです↓
「民藝展」では民藝品の持つ静かなパワー、底力を見ました。
渋めな作品ばかりなのですが、どれも時代を生き抜いた凄みがあり、存在感に圧倒されました。
そもそも民藝とは、ということなのですが、民藝の定義についての柳宗悦(やなぎむねよし、日本民藝館創立者・初代館長)の言葉が素晴らしくて↓
「民藝」とは、一般民衆の生活に厚く交る工藝品を指していうのである。何もかかる民藝にのみ美があると言い張るのではない。ただ顧みられなかったそれらの領域に、かえって驚くべき美のあることを見届けたのである。しかも生活に即するそれらのものにこそ、むしろ工藝の本流であることを感じたのである。
(「民藝展」で配布されたペーパーより抜粋)
「顧みられなかった領域にかえって驚くべき美がある」というのは、まさに、と思いました。
それでは「民藝展」をレポートしていきます。
混雑状況は?
訪れたのは日曜日の13時ごろでしたが、混んでいませんでした。
同じ時間帯に展示を見ていたのは10名ほどだったので、ゆっくり鑑賞できてよかったです。
まだ会期の序盤ですし、これから人が増えていくのでは、と思っています。
ランチは東京ミッドタウンに行けばよりどりみどり
東京ミッドタウンが隣にあるので、ランチは選び放題。
和洋中エスニック、高級感のあるレストランからサクッとイートインまで、ミッドタウンに行けば食べたいものはたいていあります。
12時を過ぎると混み始めるので、11時台に入店するのが良さそうです。
東京ミッドタウン2Fの「SILIN 火龍園」 で中華ランチ。スープも青椒肉絲もごはんも美味しかった✨
店内はテーブルの間隔が広々としていて、ゆったりできます。
撮影OKなエリアをご紹介
場内はほとんど撮影NGでしたが、一部OKなエリアがあったのでそちらの写真を紹介します。
写真を撮っていないメインの展示フロアには、器、衣服、火鉢などなど多くの民藝品が飾られていました。
メインフロアの様子はこちらの記事でよくわかります↓
民藝ってヤバイ!純粋に民藝の魅力を伝えてくれる「民藝 MINGEI -Another Kind of Art展」をレポート。|箱庭 haconiwa
日本のもの、外国のもの、昔のもの、最近のもの…あらゆる場所、時代から集められた民藝品146点が、展覧会ディレクターの深澤直人さん(日本民藝館館長)のコメントと共に展示されています。
感想
「民藝はヤバい」「シンプルだ!」など、直感的な、民藝愛に溢れる深澤さんのコメントが民藝の魅力を引き立たせていました。
博物館の展示というと作品の背景や作者の説明がしてあって、というのが一般的だと思うのですが、「民藝展」ではそういった説明はほとんどなく直感で民藝を味わえるディレクションになっています。
ゆっくりと歩きながら展示を見ていると、「形が綺麗」「表情があるなぁ」「重厚感がすごい」など、民藝品の形そのものに対する感想が頭の中にポンポンと浮かんできました。
「民藝展」の作品は素朴で渋いものばかりで、でもそこには生活を良くするために考えられたデザインの美しさがあります。
大胆な曲線や頑丈な作りに、民藝品ならではの強さが美しさに繋がっているのかなと思いました。
現代ではいろんな日用品が安く手軽に手に入るしそれはとてもありがたいけれど、また別のベクトルで、ひとつひとつ丁寧に作られた日用品も価値あるものとして存在し続けてほしいです。
丁寧に作られたものにしか出せない味や美しさってあると思うから。
本物を観ると、本物の持つ輝きに当てられてしまいます。
それがどんなに地味な色で、華美な装飾がないものでも。
「民藝展」で感じた本物の凄みは、これからも心に残り続けると思います。
お昼間だったのでイルミネーションは見ずに帰ってしまいました🚶♂️
展覧会概要
会期
2018年11月2日(金)- 2019年2月24日(日)
会場
21_21 DESIGN SIGHT ギャラリー1&2
休館日
火曜日(12月25日は開館)、年末年始(12月26日 – 1月3日)
開館時間
10:00 – 19:00(入場は18:30まで)
入館料
一般 1,100円、大学生 800円、高校生 500円、中学生以下無料
各種割引についてはご利用案内をご覧ください
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