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洪水の日の記憶と、一寸先は闇だということ

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あの洪水の日から1週間が経った。今住んでいる街も被害を受け、日常は戻りつつあるものの最寄駅は閉鎖されたままだ。湖へ行く道も閉ざされている。

訳:浸水被害のため、この駅は一時的に閉鎖されています

目次(タップした項目に飛べます)

洪水発生当時の状況

7月14日の夜のことを記録しておきたい。この日は日中からずっと雨で、でも大雨の時もあれば小雨の時もあって、一日中滝のような大雨というわけではなかった気がする。この後、そんなにオオゴトに発展してしまうとは思ってもみなかった。

21時ごろ、窓の外を見ると家の近くの小さな川が氾濫していることに気付く。泥水が地上に流れ出してところどころが茶色い水溜りになっている。そのあとはものすごいスピードで水位が上がり、深夜0時になる頃には車のルーフまで水に浸かってしまっていた。ここまでの水位を目の当たりにしたのは初めてだったから、恐怖でたまらなくなった。

不安だったし寝ようか迷ったけれど、このペースなら大丈夫そうだという予測ができ、1時半頃には寝てしまった。翌朝になると水は引いていて氾濫は収まっていた。地面はひどくぬかるみ、避難できなかった車は泥だらけになっていたけれど、ピークは過ぎたような気がした。

翌朝

YouTubeやTwitterでニュースを見ると、他の地域では家を流されたり、行方不明者が出たり、より深刻な状況であることを知る。近所を歩いてみると道路の脇には使えなくなってしまった家具などの山が散見された。ドイツの街の景観が好きなので変わり果てた様子はショックだったし、突然家に住めなくなってしまった人の気持ちを考えるといたたまれない。

こちらの画像(サムネイルと同じ)は、洪水が起きる3日前に撮影した湖。とても穏やかで美しく、ドイツは日本と違って自然災害がなくていいなぁと思っていた。しかし、洪水は実際に起こってしまったし、湖への入り口は封鎖されたまま、今どのような状態になっているかもわからない。

一寸先の闇

コロナがおおかた収束してきて、やっとコロナがなかった前の日々に戻れる、と思っていた矢先の出来事だった。平和な日常に見えても常に危険と隣り合わせで、一寸先は闇かもしれない。気を引き締めて生きていかねば、と思わされた。