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散歩をして生活のバランスをとる。散歩はなぜ楽しいのか

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【2020年4月にnoteに投稿した記事です】

自粛生活中に許された数少ない外出、散歩。昨日近所を一人で散歩してみたところ思いのほかリフレッシュできたので、その理由を考えてみた。

人が比較的多い都市部に住む私たちは今、ステイホームしている時間が長い。しかし家にいてもできることはかなり多く、退屈をするという感覚はあまりない。Netflixで映画や海外ドラマ。Kindleで読書や世界の絶景の写真集。LINEでビデオ通話。オンライン英会話。料理(鰹節を削るところからラーメンを作るなど)。ごく小さな音で楽器を演奏。YouTubeを見ながら激しく運動( POPSUGARというエアロビみたいなハイテンションエクササイズ)。たまにニュースやSNS…インターネットの恩恵を受けまくれば、刺激はいくらでも見つけられる。

とはいえ、どうしようもなくこの生活に飽きてしまう瞬間がたまにある。それはなぜかというと、バランスが悪いからだと思う。非移動・刺激的なことばかりしていて、この偏りに辟易としてしまう。じゃあ今の生活に何が足りないかというと、移動と非刺激だ。この自粛生活をしてみて、学校や会社、あるいはコワーキングスペースやカフェに行くこと、駅まで歩くこと、外食したいなと思ってレストランに行くこと、など目的地まで歩くという日常の移動が、生活のなかで重要なバランサーになっていることに気がついた。今の生活には頭を冷やし、何かを忘れさせ、気分転換となるような移動が必要だ。

家の中で過ごすことがつらいのではなくて、バランスが悪いことがしんどさの根元なのではないだろうか。例えば、ゴーアウトが推奨されずーっと出かけててください、毎日外国で知らない人とパーティーしましょうっていう生活もそれはそれでキツイ。そんな日々が続いたら、早く家でひとりになってご飯と味噌汁を食べたいと思うだろう。

今不足しがちな「移動と非刺激」を得るために、散歩は最適だ。人気のない住宅地や川原は程よく退屈であり、私はその退屈さに新鮮だなぁと思ってしまう。積極的にボーッとして、何も考えなくて、という時間に癒される。でも完全に退屈なわけではなくて、こんなところにお花が咲いているんだな〜このお宅のガーデニングは綺麗だな〜こんなところに小さな会社が!などささやかな発見もあって楽しい。自宅の庭でバーベキューやキャンプをしている人もいたりして、それぞれの人が制約の中であってもそれぞれの生活を楽しもうとしている姿勢に心があたたかくなる。

今日は雨が降っているけれど、傘をさして私はまた散歩に行くだろう。今の私には目的地などない。刺激的な画面の世界から距離をとり、積極的な退屈を味わうだけだ。

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